愛知県 江南市、扶桑町、大口町、犬山市、一宮市、岩倉市の泌尿器科・女性泌尿器科・漢方内科
まりこ泌尿器・漢方内科
〒483-8063 愛知県江南市高屋町八幡29番地1
お問い合わせはこちらへ
潜伏期間と症状で原因菌を推測、
男性は尿道/尿から、
女性は膣・子宮頸部から
検体をとり検査します
淋菌(Neisseria gonorrhoeae)は、性行為を通じて感染する細菌性の性感染症(性病)の一つです。男性と女性とともに感染します。きっかけとなる性交渉から約2-7日程度で、膿や痛みといった目立った症状となることが特徴です。
主な症状
男性:
- 排尿時の痛みや灼熱感
- 尿道からの膿や分泌物
- のどや肛門の感染もありますが、これらの部位では症状が現れないことも多いです
女性:
- 排尿時の痛みや灼熱感
- 腹部や骨盤の痛み
- 膣からの異常な分泌物
- 不正出血
- 無症状であることも多く、検査で発見されることがあります
治療
淋病はセフトリアキソンという抗生物質の点滴で治療可能です。しかし、薬剤耐性の菌が増えてきています。淋菌の治療を受けた場合、自分のみならずパートナーの治療も行いましょう。自分もパートナーも二人とも治療が終わってから、性交渉を持つようにしましょう。相手が未治療の場合、自分が治癒してもまた感染をもらってしまいます。
予防
- コンドームを使用することで感染リスクを減らすことができます。
市販の検査について、男性は尿で行うため信頼性が高いです。女性の場合は市販のキットでは子宮頸部からの検体採取が難しいため、膿の多い淋菌以外は検出率が悪くなり、実際は感染があるのに陰性という判定がでる(偽陰性となる)場合があります。
クラミジアは、性行為を通じて感染する細菌性の性感染症(STD)で、治療が可能です。
潜伏期は7-10日程度で、比較的症状が軽く気が付きにくいことがあります。
以前に感染をもらっており、ずっと気が付かない場合もあり、実際の感染のタイミングが分かりにくいこともあります。クラミジアは感染しても症状が出ない、または自覚されないほど軽い場合が多く、男性では約半数、女性では約8割が無症状です。
症状:
尿道のかゆみや不快感
排尿時の痛み
尿道から透明や乳白色の分泌物が出る
おりものの増加や不正出血
下腹部や上腹部の痛み
性交時の痛み
治療:
1. 抗生物質:
クラミジアの治療には、通常、アジスロマイシン(単回服用)やドキシサイクリン(7日間服用)という抗生剤を使用します。
2.パートナーの治療:
感染を広げないためには、感染した人のパートナーにも治療を受けてもらう必要があります。パートナーにも検査を受け、必要に応じて治療を受けることが望ましいです。
3. 再発防止:
治療が完了した後でも、再発のリスクを避けるために、性行為を避けるか、コンドームを使用することが推奨されます。
注意点
-症状がないことが多いため、気づかないうちに感染を広げることがあります。定期的な検査が重要です。
-早期の治療が行われないと、男性は尿道狭窄・前立腺炎、精巣上体炎なの、女性では不妊症や子宮外妊娠、骨盤内炎症などの合併症を引き起こすことがあります。
感染の疑いがある場合や症状が出ている場合は、早めに医師に相談して検査を受けてください。
※女性のみ抗原による迅速検査(15分)ができます。男性はPCR法のみです。
マイコプラズマ感染症は、「マイコプラズマ・ジェニタリウム」と呼ばれる細菌が性行為を通じて尿道や膣、子宮頸部、精巣、または直腸に感染することをいいます。性病(STD)として分類されることがありますが、ウイルスやその他の細菌に比べて症状が軽い場合もあり、感染しても無症状のことも多いです。
潜伏期間は、感染から症状が現れるまで1~5週間程度です。
ただし、個人差があり、感染の翌日に症状が出る可能性もあります。ほとんどの場合無症状のため、感染に気付かないことが多いです。また、クラミジアや淋病と症状が似ているため、症状から判別することはできません。
症状:
男性:
排尿時の違和感や痛み
尿道から膿が少量出る
性器の異臭
睾丸や股間の痛み
睾丸の腫れなど
女性:
外陰部の軽いかゆみ
おりものの量が増える
膣の軽い痛みなど
治療:
自然治癒しにくいので、抗生物質で行います。
放置すると不妊症や骨盤内炎症などの合併症を引き起こす可能性があります。
治療と菌の薬剤耐性化:
マクロライド系(アジスロマイシン)やニューキノロン系(モキシフロキサシン)で治療されます。 しかし近年、抗菌薬耐性が増加しており、1回の治療では治癒しない場合がでてきており、治療後の治癒判定を受けることが欠かせません。
抗菌薬 | 効果 | 耐性の問題 |
---|---|---|
アジスロマイシン(マクロライド系) | 第一選択薬 単回始用 | 耐性菌が増加(50%以上) |
ドキシサイクリン(テトラサイクリン系) | 7日内服で効果30%程度 | 14日使用で効果が出やすい |
モキシフロキサシン(ニューキノロン系) | アジスロマイシン耐性菌に有効 | 一部耐性菌あり |
シタフロキサシン(新しいニューキノロン系)有効な場合が多い | 有効な場合が多い | ただし使用経験が少ない |
耐性菌への対処:
- 複数回の検査(治療後2~4週間後)で治癒を確認
- パートナーも検査と治療をし、お互いが治癒後に性交渉することで再感染を防ぐ
注意点:
-自己判断で抗生剤を途中で中止しない(耐性菌を生む原因になる)
-症状がなくても検査や治癒判定の再検査をする(無症状感染のことも多い)
-コンドームを使用し、予防に努める
トリコモナス症は、トリコモナス原虫(Trichomonas vaginalis)によって引き起こされる性感染症(STI)の一種です。主に性交渉によって感染しますが、タオルや下着の共有などでも感染する可能性があります。
症状:
男性:
・多くの場合無症状
・軽い尿道のかゆみや違和感
・排尿時の軽い痛み
女性:
・泡立った黄緑色のおりもの(悪臭あり)
・陰部のかゆみや灼熱感
・性交時の痛みや違和感
・頻尿や排尿時の痛み
治療:
1. 抗原虫薬の内服
トリコモナス症は メトロニダゾール(フラジール) という抗原虫薬を服用します。通常、7日間の分割服用が保険適応ですが、1回の高用量服用(米国のガイドラインでは奨励の薬剤の保険適応外の服用方法)が行われます。
2. パートナーと同時治療
感染を防ぐために、性行為の相手も一緒に治療を受けることが重要です。片方だけ治療すると再感染のリスクがあります。
3. 治療中の注意点
・アルコールの摂取を避ける(薬との相互作用で副作用が強く出るため)
・性交渉を控える(お互いの治療完了まで)
・下着やタオルを清潔に保つ
女性が陽性となった場合、男性はトリコモナス検査陰性となることが多いですが、男性も抗原中薬で治療を行うことが一般的です。
教えて、性病 Q&A
自分自身がしっかりと性病の治療をしても、パートナーが未治療でその性感染症に感染したままのため、性交渉をもつことでパートナーから感染を再度もらってくる現象をいいます。
性感染症はパートナーありきの病気です。相手の治療もしっかり行った後に、性交渉を持つようにすることがオススメです。
コンドームが信頼に足るものであった場合(破損などなかった場合)、淋菌/クラミジア等の感染症は貰わないと考えます。ただし、女性の口腔内(咽頭)には、淋菌/クラミジア等の感染症が宿っている場合があります。咽頭感染は複数の性感染症が重複感染していることも多く、無症状で保菌者が気が付きにくいという特徴があります。
素のペニスで女性の口腔内と性器の接触を持った場合は、ペニスに感染の可能性を有します。逆に、女性の陰部を男性がオーラルで触した場合、口腔内に感染をもらう可能性は高くないです。
淋菌のみは膿の感染力が強く、サウナの椅子等についた膿をペニスで擦った場合にも、淋菌性尿道炎を発症する場合があります。
女性でも、公衆浴場の椅子や便座からトリコモナス原虫をもらってくるケースの報告があります。
淋菌はその場で膿を拭って、抗原検査のキットを使用して判定時間15分をいただくと、感染の有無の判定がでます。
膿が多く出ている方はこの方法で検査を行います。淋菌の抗原検査が陽性の場合、受診当日に淋菌治療をお受けいただく事ができます。
それ以外では、朝一番の排尿(容器に採取して持参OK)、または3時間排尿せずに尿道内で菌を増やしてから排尿した尿をご提出いただき、尿中の菌の抗原をPCR法で増幅して感染の有無を検査することが出来ます。約3日程度いただきます。
PCR法では、より少量の菌の抗原でも検出が可能です。
ご希望に応じて電話再診で結果を聞いていただくことが出来ます。
女性の場合は、淋菌とクラミジアは、膣頸部から検体を採取して、抗原検査のキットを使用して判定時間15分をいただくと、感染の有無の判定がでます。治癒判定にも利用できます。ただしPCR法の方が少量の菌でも検出ができますので、検査方法は選んでいただくことが出来ます。
治療薬を飲み終わって、約2-4週間の期間を開けてから、再検査を行います。
理由は、尿道や子宮頸部に菌の死骸が残っていた場合でもPCR法で死骸のDNAが拡散増幅されて偽陽性(実際には感染は治癒していても死骸が反応し陽性となる)となる場合があるからです。
尿の悩みをなんでもご相談ください。 東洋医学でさまざまな体調不良に対応します。
まりこ泌尿器・漢方内科は愛知県江南市の泌尿器科、漢方内科です。泌尿器科、女性泌尿器科、小児泌尿器科を専門と、排尿ケア、認知症の排尿トラブルも得意としています。また、漢方内科として、更年期障害(男性更年期を含む)、肌トラブル、頭痛、腹痛、胃炎、生活習慣病、エイジング・ケアなどのさまざまなお悩みにお答えします。丹羽郡扶桑町、大口町、一宮市、犬山市、岩倉市、各務ヶ原市からも通いやすい医院です。
自費診療にて、美容皮フ科を併設しています。シミ取り、イボ取り、ほくろ取り、美肌・美白治療の他、男性のED・AGA治療と女性の薄毛治療にも力を入れています。医療機関ならではの高性能のレーザー脱毛の機器も完備しています。